“NUMBUZ:N 5番白玉グルタチオンCふりかけマスク“人気の分析


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“NUMBUZ:N 5番白玉グルタチオンCふりかけマスク“(以下、”No5マスク“という)が人気だ。その人気原因を分析した。次の4点がポイントかな?と思う

  1. 従来の低刺激・保湿型マスクや自然由来マスクとは明確にポジショニングが異なる
  2. 知名度の高い“肌に良い成分“配合+即効体感+SNS映え」という体感価値と情報拡散力を重視した製品戦略
  3. 低刺激製品とはいえない。しかし、それを受け入れる層向けに体感価値と改善価値を両立させている点が特徴。
  4. UGC展開を想定した製品開発

つまり、

「製品ができてから販売戦略を練るのでなく、販売戦略を前提とした製品選定と製品創り」で生まれた製品と理解した

Ⅰ.製品分析::

論理的美白成分構成::

1.即効性成分::

・15分ほどでマスクを取った際に「肌の明るさを即効実感する」仕組み成分
①保湿ポリマー類(PEG-PPGコポリマーなど)、多価アルコール類(BG、メチルプロパンジオール等)
②ヒアルロン酸、BG…角質水分量の増加→肌がふっくら・なめらかになる
使用直後の角層水分膨潤による光均等拡散 →「水分による光学的効果」で 見た目の透明感・明るさを短時間で体感

2.長期性成分::

・化粧品とはいえ、長期使用をすると効果があると思われる成分。消費者の立場からすると、「使用後即美白を実感した。ましてこれらの肌に良いといわれる成分を配合したマスクであり、長期使用すると美白・美肌は必ず実現するに違いない」との思考が生まれることが予想される
①グルタチオン:抗酸化作用によるメラニン抑制・肌のトーン改善
②VC(ビタミンC誘導体類):メラニン生成抑制、コラーゲン合成促進
③ナイアシンアミド:角質バリア改善、皮膚の色ムラ改
④アルブチン:メラニン生成抑制

製品に対する論理的整理::

短期→長期のバランス

即効性による体感(“驚嘆…「白くなってる!」”)と、長期改善成分による肌の持続的改善を両立

使用者心理

即効で効果を実感できることで、継続使用の必要性を納得させる →SNS投稿によるUGC拡散を自然に誘導

その他の差別化ポイント:

①黄色い不織布のビジュアル(VC配合を視覚化)
(*)本来黄色いVCは酸化したVCだが、消費者は、レモン=黄色い=VCの色との連鎖認識がある。その為、黄色い不織布は「VCがたっぷり含まれている不織布」との認識となりやすい
②「ふりかけマスク」とのユニークな製品名…「VCがたっぷり振りかけられている!」と想像させるようなタイトル
③角層水分膨潤による光拡散による化粧前の即時効果を実感

Ⅱ.マーケティング・営業面::

知名度アップ戦術::

(1)初動(発売前〜発売直後)の戦略::

「SNSティザー」
・プレローンチでのSNSティザー(写真/動画)により期待値を醸成

「UGC」
・KOL/インフルエンサー投稿による「話題作り」
・視覚的に映える“黄色いシート”と “トーンアップ”の写真や短尺動画を利用。→15分の使用でのトーンアップ動画。

従来の“白いシート”に対し、VCを連想させる“黄色いシート”等 映像的にも話術面でも拡散しやすい。
・美容専門家・美容系インフルエンサーを活用して信頼感付与

(2)拡散(発売後)の戦略・・・

「UGC誘発型」
・使用者がSNS(Instagram / TikTok / X 他)に投稿 → 自然な口コミ拡散
・ECレビュー(楽天・@cosme・Yahoo)での高評価蓄積 → 次の購入者に安心感を与える
・オリーブヤング等、著名オフラインでの販売。EC以外でも目に入る、気付きのチャンス拡大
・Qoo10メガ割や雑誌付録・セット販売等
・EC・@cosme等での高レビュー数をマーケに利用(レビュー数そのものが安心材料となり、体験購入したくなる)
・現在はUGCのみで拡散・リピート状況となっている(善循環)

(3)時系列での波及効果::

1.初期:KOL・インフルエンサー投稿 → 早期認知拡大
2.中期:一般消費者UGC増加 → SNS拡散スパイラル
3.長期:製品体験に基づくリピートと口コミ、UGCスパイラルで定着

成功のポイント::

「製品力+戦略マーケティング(UGCを強烈に意識)」

1.単なるKOL・インフルエンサー依存ではなく、「使ってよかった」(製品力)という真の体験がUGC化
2.SNS上での自然拡散による“波及力”
3.初期認知→試用→継続→レビュー・UGC → 次の消費者誘導、という好循環。

実際に使った消費者が「見た目の変化」「写真映え」をSNSで投稿 → それを見た新規が購入 → ECでレビュー投稿 → レビューが更に購買を後押し(好循環)

Ⅲ.まとめ::

製品の優位性

消費者の「体感・即効性」志向を先読みした、即効性+長期改善成分の組み合わせにより、体感と改善を両立。主たる美白成分である、VC、グルタチオンリポソームなどやや刺激をもたらす成分が含まれている点、低刺激製品とは言い切れないと思うが、最大限の刺激解消を行い、美白の魅力を多くの消費者に提供できている

戦略の優位性

SNS拡散を想定した、KOL・インフルエンサー起点で製品化。UGC化し良い製品としてKOL・インフルエンサーも積極的に話題化。フォロワーによる製品体験による納得をUGCで継続的な人気を創出。

◎ 企画先行型ブランド製品・・・

製品開発は単なる成分設計ではなく、販売戦略・消費者体験・SNS拡散までを前提としている。

◎ “効いている感”を演出する設計・・・

即効性 × 高濃度活性成分による体感を重視。KOL・インフルエンサーの巧みな動画と話術頼みでなく、こころからの体感説明ができる製品。

◎リピート前提の改善訴求・・・   

15分間の使用後の速攻体感にとどまらず、長期改善成分を組み込み、継続使用の動機づけを行う。

息の長い人気製品に育つ可能性を持った製品といえる。

あらためて・・・、

「製品ができてから販売戦略を練るのでなく、販売戦略を前提とした製品選定と製品創り」の製品といえる。

(後述)No5の製品説明を読みに行くと、韓国本社サイト(日本語表示)に飛ぶ。そこで薬機法上不適切な表示がある。「海外サイトであり日本行政として指導しきれない」とは承知するが、モヤモヤ感のある告知手法であることは否めない

                                            以上

美容フェイスマスク【シートマスク】のコンサルタント・アゼス

・新規事業を検討している・独自成分を活かして見たい・化粧品とかは異分野だ・ブランディングはどうしよう・販売方法がわからない 

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