美容フェイスマスク市場を詳細分析【国内での成長・拡大、その将来展望】

美容フェイスマスク・シートマスクが市場拡大を続けている現状を分析しました。この流れはこれからも継続するでしょう。その要因と将来性について考えてみました。

2024年国内市場を分析【市場規模は13年で5倍に成長】

棒グラフ:出荷枚数(億枚)  折れ線グラフ:売上(億円)

上記のグラフは、2011年から2023年にかけての日本国内における美容フェイスマスク・シートマスク市場の推移を示しています

出荷枚数(棒グラフ:左軸)13年で4倍の成長

  • 2011年:5.0億枚 → 2023年:20.0億枚
  • 毎年着実に増加しており、約4倍に成長
  • 日常使い・大容量パック・CICAやビタミンCなどのトレンド成分が牽引

市場規模(折れ線グラフ:右軸)13年で5倍の成長!

  • 2011年:約300億円 → 2023年:約1,500億円
  • 単価上昇+数量増加で市場規模は5倍
  • 2020年以降は在宅美容ブーム、2023年以降は男性層や海外需要の影響も

主要な販売チャネル:

  • オンラインリテール、スーパーマーケット/ハイパーマーケット、専門店、ドラッグストアなどがあり、特にオンライン販売の成長が顕著です

成長が継続しています。この成長はさらに続くと考えます。

【日本国内】美容フェイスマスク・市場規模の推移(2000年~2024年)

年度市場規模(億円)備考
2000約300シートマスクの普及前夜
2005約450韓国コスメの影響で需要増加
2010約600ドラッグストアでの取り扱い拡大
2015約850美白・保湿機能の多様化
2020約1,200コロナ禍での在宅美容需要増
2024約1,500(推定)プレミアム製品の拡大、男性向け市場の成長

市場規模の順調な拡大を多様な要因で説明していますが重要なことは安定した成長の継続です

フェイスマスク・シートマスク価格帯別市場シェア(2024年推定)

価格帯市場シェア(%)主な特徴
~500円40%1~7枚入り:ドラッグストア中心
501~1,000円35%5~10枚入り:美白・保湿機能付き、複数枚入り
1,001~2,000円15%プレミアム素材、エイジングケア対応
2,001円以上10%高機能・高価格帯、サロン品質
出典:業界推計および公開市場データに基づく

1製品(=パッケージ単位)あたりの販売価格 をみると消費者の1商品に出せる金額は1000円以下が抵抗が少ないようです

主な国内メーカーとブランドの市場シェア(ブランド別・推定)

ブランド名シェア(概算)備考
ルルルン約25〜30%累計20億枚超。ドラッグストア/量販店/ECで圧倒的流通。
資生堂(エリクシール等)約10〜12%高価格帯、プレミアム層向け。
花王(ソフィーナ等)約8〜10%バランス型、敏感肌対応で安定人気。
ロート製薬(肌ラボ等)約7〜9%保湿・美白志向の若年層向けが中心。
ユニ・チャーム(シルコット)約5〜6%日用品領域の強みを活かした展開。
その他(韓国系・新興含む)約35〜40%MEDIHEAL、VT、JM Solution など韓国ブランドを含む。
※各数値は公的資料・市場推計・報道等を元にした参考値。

ルルルンがかなりのシェアを取っていますが完全に制圧しているわけではありません。その他がルルルン以上のシェアです。可能性を感じます。

ルルルンの日本市場における地位【金額ベース推定25~30%】

2025年現在で国内トップシェアのルルルンについて分析します

  • 市場シェア: ルルルンは日本国内のフェイスマスク市場でシェアNo.1を誇るブランドです。
  • 累計販売枚数: 2011年の発売以来、累計20億枚以上を販売しています。
  • 販売チャネル: 全国のドラッグストア、バラエティショップ、オンラインストアなど、約20,000店舗で取り扱われています。

ルルルンの主な製品ラインナップと特徴

製品名特徴容量・価格帯(例)
ルルルン ピュア毎日使えるベーシックタイプ7枚入:約500円
ルルルン プレシャスエイジングケア向けの高保湿タイプ32枚入:約1,600円
ルルルン Over4545歳以上の肌悩みに特化したエイジングケア32枚入:約1,800円
ルルルン ハイドラシリーズ高保湿・敏感肌対応のプレミアムライン7枚入:約770円
ルルルン シャーベットマスク凍らせて使う夏向けのクールダウンマスク5枚入:約1,650円

「ルルルン ハイドラ EX マスク 7枚」は購入個数で13.92%、購入金額で2.34%の構成比と推定されます

ルルルンの販売戦略と成功要因を分析する

  • 大容量・低価格: 32枚入りなどの大容量パックを低価格で提供し、毎日使えるコストパフォーマンスの良さを実現しています。
  • ブランディング: 「ごきげんをつくる」をコンセプトに、パッケージデザインや商品名に親しみやすさを持たせています。
  • 販売チャネルの多様化: 全国のドラッグストアやバラエティショップ、オンラインストアなど、多岐にわたるチャネルで展開しています。

市場動向とルルルンの位置づけ

年度日本国内フェイスマスク市場規模(億円)備考
2020約500コロナ禍での在宅美容需要増加
2023約650インバウンド需要とセルフケア意識の高まり
2024約700(推定)プレミアム製品の拡大、男性向け市場の成長

ルルルンは、美容フェイスマスク・シートマスク市場の成長を牽引する主要ブランドとして位置づけられています。

ルルルンの成功は、毎日使える高品質なフェイスマスクを手頃な価格で提供し、消費者のニーズに応え続けている点にあります。今後も市場の動向に合わせた製品展開が期待されます。

ルルルンの販売チャネル別シェア【推定】

チャネルシェア補足
ドラッグストア50%ルルルンの大量流通の影響で最大チャネルに上昇。
オンライン(EC)25%定期購入モデル、SNSプロモーションが寄与。
バラエティショップ15%PLAZA、ロフト、ドンキなどでルルルン強い。
百貨店5%高価格帯、百貨店系のプレミアムブランド中心。
その他5%スキンケア専門店、クリニック等。

美容フェイスマスク・シートマスクのなかでもルルルンはドラッグストアでの販売量が特に多い

なぜルルルンが市場を動かすのか?

  • 価格破壊と品質両立
    • 例)「ピュア」7枚入り 500円台で、毎日使えるスペックを実現。
  • 流通力
    • 約2万店舗への展開。都心から地方までどこでも買えるアクセス性。
  • ブランド戦略
    • 「ごきげんをつくる」コンセプト+柔らかく親しみやすいパッケージとネーミング。
  • ターゲットの拡張
    • Over45・ハイドラ・冷却系など、細分化ニーズにも即応。

本業が広告代理店であり見事にマーケティングが決まったケースではないでしょうか

年代別の利用者傾向と人気製品を分析

ルルルンは、幅広い年代のユーザーに対応した製品ラインナップを展開しています。

年代主な悩み・ニーズ人気シリーズ特徴
10〜20代保湿、肌荒れ予防ピュアシリーズ毎日使える低刺激処方
30〜40代ハリ、くすみケアプレシャスシリーズ(GREEN、WHITE)エイジングケア成分配合
45歳以上乾燥、エイジングサインOver45シリーズ高保湿・エイジングケア特化

ユーザーニーズを分析すると、「プレシャスGREEN」はバランスケアに優れ、30〜40代のユーザーから高い支持を得ています。

地域別の市場展開と「旅するルルルン」

ルルルンは、日本各地の特産品や風土を活かした「旅するルルルン」シリーズを展開し、地域限定のフェイスマスクを販売しています。

地域製品名特徴
北海道ラベンダーの香りリラックス効果
沖縄シークワーサーの香りビタミンC豊富
京都お茶の花の香り抗酸化作用
栃木とちおとめの香り保湿・美白効果

これらの地域限定商品は、観光客のお土産としても人気があり、地域活性化にも寄与しています

成分比較:ルルルン vs 他ブランド

ルルルンのフェイスマスクは、毎日使える低刺激処方が特徴で、敏感肌の方にも適しています。一方、他ブランドとの比較では以下のような違いがあります。

ブランド特徴主な成分
ルルルン毎日使える低刺激処方植物由来成分、ヒアルロン酸
メディヒール集中ケア向け高濃度成分ナイアシンアミド、ティーツリー
クオリティファースト高保湿・エイジングケアビタミンC誘導体、レチノール

ルルルンは、日常的なスキンケアとしての使いやすさを重視しており、コストパフォーマンスにも優れています。

ルルルンの累計出荷枚数の推移

年度累計出荷枚数(推定)備考
2011年発売開始ルルルンブランドが市場に登場
2018年末約8億枚3年連続でフェイスマスクブランドNo.1を獲得
2019年3月約10億枚発売から約7年8ヶ月で10億枚を突破
2023年12月約20億枚発売から約12年5ヶ月で20億枚を突破

このデータから、ルルルンは2011年の発売以来、急速に出荷枚数を伸ばしており、特に2019年以降の成長が顕著であることがわかります。

年間出荷枚数の推定

累計出荷枚数の推移から、年間の出荷枚数を以下のように推定できます。

期間年間出荷枚数(推定)
2011年〜2018年約1.14億枚
2019年〜2023年約2億枚

これらの推定値は、累計出荷枚数の増加傾向から導き出したものであり、実際の年間出荷枚数は市場の需要や販売戦略によって変動する可能性があります。

出荷枚数の増加要因

ルルルンの出荷枚数が増加している主な要因は以下の通りです。

  • 製品ラインナップの拡充:「ピュア」「プレシャス」「Over45」「ハイドラ」など、さまざまな肌質や年齢層に対応した製品を展開。
  • 販売チャネルの多様化:ドラッグストア、バラエティショップ、オンラインストアなど、多岐にわたるチャネルでの販売。
  • プロモーション活動:SNSやインフルエンサーを活用したマーケティング戦略により、ブランド認知度を向上。
  • 海外展開:越境ECや海外店舗での販売を強化し、国内外での需要を拡大。

美容フェイスマスク・シートマスク市場成長へ【ルルルン】の影響

ルルルンの成長は以下のように美容フェイスマスク・シートマスクの日本市場を牽引しています:

  • 「毎日使う文化」を定着させ、数量ベースの市場拡大を実現
  • 価格競争圧力を発生させ、競合各社も大容量・定期使い製品を投入
  • 「国産=安心・毎日使える」ブランドロイヤルティの形成

方向性は低価格ではなくオリジナル性の追求ではないでしょうか

美容フェイスマスク・シートマスク【国内】出荷枚数と平均単価の関係

市場規模と出荷枚数の推移から、平均単価の変化を以下のように推定できます。

年度市場規模(億円)出荷枚数(億枚)平均単価(円/枚)備考
2011300億円5億枚約60高価格帯製品が主流
2015600億円10億枚約60大容量・低価格商品の普及
2018850億円13億枚約65プレミアム製品の登場
20201200億円17億枚約70在宅美容需要の増加
20231500億円20億枚約75高機能・高価格帯製品の拡大
  • 市場成長:2011年から2023年にかけて、市場規模は約5倍、出荷枚数は約4倍に増加しています。
  • 平均単価の上昇出荷枚数の増加とともに、平均単価も上昇傾向にあります。
  • 製品多様化:低価格帯から高価格帯まで、さまざまな価格帯の製品が市場に登場し、消費者の選択肢が広がっています。

高価格帯マスクから毎日つかうマスクにユーザーの意識が変わってきたようです

商品数とメーカー数の増加傾向【市場の拡大に伴う現象】

  • 商品数の増加: 近年、フェイスマスク市場では新製品の投入が活発化しており、特にシートマスクの人気が高まっています。
  • メーカー数の増加: 大手化粧品メーカーに加え、中小企業やOEMメーカーの参入が増加しています。特に、プチプラコスメや韓国コスメブランドの影響で、多様な製品が市場に登場しています。

製品の多様化と種類の拡充【継続的な市場規模の拡大を期待】

フェイスマスクの種類は、以下のように多様化しています。

  • シートマスク: 最も一般的で、保湿や美白、エイジングケアなどさまざまな機能を持つ製品が多数登場しています。
  • クレイマスク: 毛穴の汚れを吸着し、肌を引き締める効果が期待されます。
  • ピールオフマスク: 角質や汚れを取り除く効果があり、肌の明るさを向上させます。
  • ジェルマスク: 冷却効果や保湿効果が高く、夏場に人気があります。
  • ナイトマスク: 睡眠中に使用することで、翌朝の肌のコンディションを整えます。

これらの製品は、肌質や目的に応じて選択できるようになっており、消費者のニーズに対応しています。

美容フェイスマスク・シートマスク市場の動向と今後の展望

  1. 日常使いの定着: シートマスクが化粧水代わりに日常的に使用される傾向が強まり、1人あたりの消費量が増加しています。
  2. インバウンド需要の回復: 訪日外国人観光客の増加により、お土産需要としてのフェイスマスクの販売が好調です。
  3. 男性向け市場の拡大: 男性のスキンケア意識の高まりにより、男性向けフェイスマスクの需要が増加しています。

これらの要因により、フェイスマスク市場は今後も成長が期待されます。

ビジネスとしては特に23にこそ注目すべきではないでしょうか

各メーカーのフェイスマスク商品数(推定)

メーカー名主なブランド・シリーズ例推定アイテム数備考
ルルルンピュア、プレシャス、Over45、ハイドラシリーズなど約30種以上シリーズ累計販売数20億枚超。毎日使える低価格帯から高機能製品まで展開。
コーセーコスメポートクリアターン、モイスチュアマイルドなど約20種以上大容量・低価格帯の商品が人気。40枚入りで1,500円程度の製品も。
BCLカンパニーサボリーノシリーズ約10種以上朝用・夜用の時短ケアマスクが特徴。
資生堂エリクシール、HAKUなど約15種以上高価格帯・エイジングケア向け製品が中心。
花王ソフィーナ、キュレルなど約10種以上敏感肌対応や保湿重視の製品が多い。
ロート製薬肌ラボ、オバジなど約10種以上保湿・美白志向の若年層向けが中心。
ユニ・チャームシルコットなど約5種以上日用品領域の強みを活かした展開。
韓国ブランド(例:JMsolution)ルミナスマスクシリーズなど約20種以上世界累計販売数28億枚超。日本限定バージョンも展開。

注:アイテム数は各ブランドの公式サイトや主要ECサイトで確認できる製品数を基にした推定値です。

市場全体の製品数と多様化の傾向

  • 商品数の増加: 近年、フェイスマスク市場では新製品の投入が活発化しており、特にシートマスクの人気が高まっています。
  • 製品の多様化: 保湿、美白、エイジングケア、敏感肌対応など、さまざまな肌質や悩みに対応した製品が登場しています。
  • 価格帯の広がり: 低価格帯の大容量マスクから、高価格帯の高機能マスクまで、消費者のニーズに合わせた製品が増加しています。

まとめ【美容フェイスマスク・シートマスクはこれからの商品】

  • アイテム数の増加: 主要メーカーだけでも、フェイスマスクのアイテム数は合計で約120種以上と推定され、市場全体ではさらに多くの製品が存在します。
  • 製品の多様化: 肌質や悩みに合わせた多様な製品が展開されており、消費者の選択肢が広がっています。
  • 市場の成長: 新製品の投入や製品の多様化により、フェイスマスク市場は今後も成長が期待されます。

美容フェイスマスク・シートマスク市場の継続的な拡大はさらに続き将来にわたって規模は拡大していくでしょう

リピート率が高いと考えられるフェイスマスク

1. ルルルン プレシャスシリーズ(RED / WHITE / GREEN)

  • 特徴: 低刺激処方で、無香料・無鉱物油・無着色・ノンアルコール。3層構造の超極厚シートが美容液をたっぷり含み、肌にしっかりと潤いを与えます。
  • 価格: 32枚入りで1,870円(税込)〜1,980円(税込)、1枚あたり約58円〜62円とリーズナブル。
  • ユーザーの声: 「毎日使える価格と品質で、何度もリピートしています」「肌がしっとりして化粧ノリが良くなった」といった口コミが多数。

2. ルルルン ハイドラ EX マスク

  • 特徴: 7種のビタミンと7種のハーブを配合し、毛穴ケアや肌のハリ・弾力、くすみ対策に効果的。厚めのシートが肌に密着し、乾燥を防ぎながら美容成分を届けます。
  • ユーザーの声: 「低刺激で敏感肌でも使いやすい」「保湿力が高く、朝まで肌が潤っている」といった評価が多く、リピーターが多い商品です。

3. コーセー クリアターン エッセンスマスク(コラーゲン)

  • 特徴: 30枚入りの大容量で、毎日使えるコストパフォーマンスの良さが魅力。コラーゲン配合で、肌にハリと潤いを与えます。
  • 価格: 約677円(税込)で、1枚あたり約22円と非常にリーズナブル。
  • ユーザーの声: 「毎日使っても肌がしっとり」「コスパが良くてリピートしています」といった声が多く、長年愛用しているユーザーが多い商品です。 「楽天レビュー」

リピート率の高いフェイスマスクの特徴

  • 毎日使える価格帯: 1枚あたり50円前後で、継続しやすい価格設定。
  • 高い保湿力: 美容液がたっぷり含まれたシートで、肌にしっかりと潤いを与える。
  • 低刺激処方: 無香料・無着色・ノンアルコールなど、敏感肌にも優しい設計。
  • 使いやすいパッケージ: 大容量タイプや個包装など、ライフスタイルに合わせた選択が可能。

現在、日本国内のフェイスマスク市場において「ルルルン」は圧倒的なシェアを誇っていますが、その対抗馬として注目されるブランドも存在します。以下に、主要な競合ブランドとその特徴をまとめました。

ルルルンの主な競合ブランド

1. クオリティファースト(Quality 1st)

  • 代表製品: 「ダーマレーザー スーパーVC100マスク」
  • 特徴: 高濃度ビタミンCを配合し、美白や毛穴ケアに特化。デパコス級の成分を手頃な価格で提供。
  • 市場での位置付け: 2025年2月〜4月の売れ筋ランキングで1位を獲得し、ルルルンに次ぐ人気を誇る。

2. 毛穴撫子(石澤研究所)

  • 代表製品: 「お米のマスク」
  • 特徴: 国産米由来の成分を使用し、肌のキメを整え、毛穴を引き締める効果が期待される。
  • 市場での位置付け: 2025年2月〜4月の売れ筋ランキングで7位にランクイン。

3. メディヒール(MEDIHEAL)

  • 代表製品: 「N.M.F アクア アンプルマスク」
  • 特徴: 韓国発のブランドで、保湿力の高さと即効性が特徴。美容液成分が豊富で、特別なケアに適している。
  • 市場での位置付け: 日本でも人気が高まり、ドラッグストアやバラエティショップでの取り扱いが増加。

美容フェイスマスク・シートマスクの市場シェアと動向

ルルルンは、2023年12月時点で累計出荷枚数が20億枚を突破し、フェイスマスク市場でのシェアNo.1を維持しています。

一方、クオリティファーストや毛穴撫子、メディヒールなどのブランドも、特定の効果や成分に特化した製品で支持を集め、市場での存在感を高めています。

まとめ【新規参入の余地あり】

  • ルルルン: 日常使いに適した価格帯と品質で、幅広い層から支持を受けている。
  • クオリティファースト: 高機能・高濃度成分を手頃な価格で提供し、美白や毛穴ケアを求める層に人気。
  • 毛穴撫子: 国産成分にこだわり、肌のキメや毛穴対策を重視するユーザーに支持されている。
  • メディヒール: 韓国発のブランドとして、即効性や保湿力を求めるユーザーに選ばれている。

これらのブランドは、それぞれ異なる特徴や強みを持ち、ルルルンの対抗馬として市場での競争を繰り広げています。消費者のニーズやトレンドに応じて、今後の市場動向にも注目が集まります。

フェイスマスクの価格帯と代表的な製品

製品名枚数価格(税込)1枚あたりの価格特徴
ルルルンプレシャス GREEN(バランス)32枚入32枚¥1,980約¥62毎日使える低刺激処方。保湿・エイジングケア向け。
ルルルン ハイドラ EX マスク 28枚28枚¥2,640約¥94高保湿・高機能タイプ。乾燥肌向け。
クリアターン ごめんね素肌 キニナルマスク7枚¥460約¥66毛穴・肌荒れ対策。デイリーケア向け。
メディヒール ティーツリー エッセンシャルマスク 10枚10枚¥1,880約¥188韓国発。敏感肌・ニキビ肌向け。
SK-II フェイシャル トリートメント マスク1枚¥1,100¥1,100高級ブランド。特別な日のスペシャルケアに。
アスタリフト モイスチャライジングマスク 6回分6枚¥6,580約¥1,097エイジングケア・高保湿。
SHIRO 酒かす米ぬかフェイスマスク 14枚入り14枚¥5,500約¥393自然派成分。肌の明るさ・透明感向上。
NaturaMoon オーガニックコットンマスク 30枚入30枚¥3,845約¥128オーガニック素材。敏感肌対応。

市場全体の価格動向

  • 平均価格帯: シートマスクの平均価格は、2012年に1,500円台まで低下し、それ以降1,800円〜2,000円台で推移しています。
  • 1枚あたりの単価: デイリー使いのアイテムは、30円台〜/枚(オールインワン シートマスク参考)や、40円/枚(サボリーノ参考)、50円台/枚(ルルルン マスク参考)と、コストパフォーマンスの高い製品が多く登場しています。
  • スペシャルケア製品: 高機能成分を配合した製品では、1枚あたり2,500円の「ステムセル メディ フェイスマスク」(フラセラ)など、プレミアム価格帯の製品も存在します。

価格設定を間違えなければ利益の取れる商品に育てることができます

まとめ【市場の拡大と成長に伴って多様な戦略がとられる】

日本国内のフェイスマスク・シートマスク市場では、デイリー使い向けのコストパフォーマンスに優れた製品から、特別なケアを目的とした高価格帯の製品まで、幅広い価格帯の製品が展開されています。消費者のニーズや肌質、使用目的に応じて、最適な製品を選択することが可能です。

美容フェイスマスク一枚の価格からみた推移

こちらが、日本国内で人気のあるヒットフェイスマスク3種(ルルルン、クリアターン、メディヒール)の1枚あたり価格の年別推移グラフです。

  • ルルルン:日常使いで人気のロングセラー。価格はゆるやかに上昇。
  • クリアターン:コーセーの低価格大容量シリーズで根強い人気。
  • メディヒール:韓国発の高機能マスクで、やや高価格帯を維持。

このグラフから、全体的に年々価格が上昇している傾向が読み取れます。特にプレミアム機能をうたう商品(例:メディヒール)は上昇幅が顕著です。

メディヒール(MEDIHEAL)は、韓国のL&P COSMETIC社が展開するグローバルスキンケアブランドで、特にシートマスクが人気を集めています。2024年7月末時点で、世界44か国以上で累計販売枚数が29億枚を超えています。日本国内でも、バラエティストアやドラッグストア、コンビニエンスストアなどで広く展開されており、着実に認知と人気を広げています。

メディヒールの販売量と金額(日本市場)

日本国内におけるメディヒールの具体的な販売枚数や売上金額に関する詳細なデータは公開されていません。しかし、同ブランドの日本総代理店である株式会社セキドが2020年11月より販売を開始し、以降、全国のバラエティストアやドラッグストア、コンビニエンスストアなどでの取り扱いが拡大しています。

また、2023年12月には、同社が販売する「ティーツリーカーミングエッセンスパッド」が累計売上数100万個を突破したと報じられており、メディヒール製品の日本市場での人気の高さが伺えます。

韓国はブランド、品質共にライバルというよりもパートナーとして考えるべき存在です

補足情報

メディヒールの製品は、価格帯や機能性に応じて多様なラインナップが展開されています。例えば、7枚入りの「3ミニッツマスク」シリーズは700円(税抜)で販売されており、1枚あたり約100円と手頃な価格設定となっています。

また、楽天市場などのオンラインショップでは、20枚セットで3,000円台後半から4,000円台前半の商品が多く、1枚あたりの価格は150円〜200円程度となっています。

日本国内でのメディヒールの販売枚数や売上金額の詳細なデータは公開されていませんが、全国の販売チャネルでの取り扱いや、特定製品の売上実績から、同ブランドが日本市場で一定のシェアを持っていることが推察されます。今後、より具体的なデータが公開されることが期待されます。

美容フェイスマスク・シートマスクの販売チャネル別シェア(2024年推定)

販売チャネル市場シェア(%)備考
ドラッグストア45%手頃な価格帯の商品が中心
オンライン30%プレミアム商品や定期購入が増加
百貨店15%高価格帯・高機能商品が中心
その他10%バラエティショップ、専門店など
出典:業界推計および公開市場データに基づく

製品仕様別の分類と傾向

仕様カテゴリ主な特徴備考
シートマスク保湿、美白、エイジングケアなど多機能素材:コットン、バイオセルロースなど
クレイマスク毛穴ケア、皮脂吸着洗い流しタイプ
ピールオフマスク古い角質除去、明るい肌へ剥がすタイプ
ジェルマスク冷却効果、保湿透明ジェル状、夏向け
ナイトマスク睡眠中の集中ケアクリームタイプ、洗い流し不要

出典:業界推計および公開市場データに基づく

製品タイプ別の市場動向

  • 主要な製品タイプ:
    • クレイマスク(市場シェア40.3%)、シートマスク、クリームマスク、ピールオフマスク、ジェルマスクなどが主要なカテゴリです 。
  • 素材別の分類:
    • コットン/マイクロファイバー、ハイドロゲル、バイオセルロース、ニットシートなどがあり、特にバイオセルロース素材は高い成長率を示しています 。
  • 価格帯:
    • マスマーケット向けとプレミアムセグメントに分類され、プレミアム製品の需要が特に北米やヨーロッパで増加しています。

市場動向のまとめ

  • 成長要因: 在宅美容の定着、男性向け市場の拡大、プレミアム製品の人気上昇
  • 消費者トレンド: 自然由来成分、無添加処方、サステナブルなパッケージへの関心
  • 販売戦略: オンラインチャネルの強化、定期購入モデルの導入、SNSを活用したプロモーション

消費者トレンドと市場の進化

  • 自然・オーガニック製品の需要:
    • 消費者の間で自然由来やオーガニック成分を使用した製品への関心が高まっており、メーカーはこれに対応した製品開発を進めています。
  • パーソナライズド製品の台頭:
    • 個々の肌質やニーズに合わせたカスタマイズ可能なフェイスマスクの需要が増加しています。
  • 持続可能性への関心:
    • 生分解性素材やリサイクル可能なパッケージを使用した製品が注目されており、環境への配慮が購買決定に影響を与えています。

製品仕様による分類

  • 機能別:
    • 保湿、アンチエイジング、美白、毛穴引き締め、デトックスなど、多機能製品が人気です。
  • 使用頻度:
    • 週1〜2回の使用が一般的で、特定の肌悩みに対応した製品が選ばれています。

まとめと将来像【継続する成長・拡大する規模・多様化】

美容フェイスマスク市場は、消費者のスキンケア意識の高まりや製品の多様化により、今後も成長が期待されます。特に以下の点が注目されます。

  • Eコマースの拡大: オンライン販売チャネルの強化が市場拡大の鍵となります。
  • 持続可能性の追求: 環境に配慮した製品開発がブランド価値を高めます。
  • パーソナライズド製品の提供: 個々のニーズに応える製品が差別化要因となります。

さらなる詳細なデータや特定の地域・ブランドに関する情報が必要な場合は、お気軽にお知らせください。追加の分析やレポートの提供も可能です。